地裁、ウィックファイヤ (Wickfire) の根拠のない申立てに永久に終止符を打つ

ウィックファイヤは、第5巡回区控訴裁判所で惨敗した後も、地方裁判所で根拠のない申立てを続けた。同地裁はウィックファイヤの訴えを退け、ウィックファイヤの申立てを永久棄却とした。これにより、ウィックファイヤの8年間に及ぶ訴訟は終結し、トライマックス (TriMax) は完全な無実を証明することができた。


テキサス州オースティン発, April 06, 2022 (GLOBE NEWSWIRE) -- ウィックファイヤ (Wickfire) は、トライマックス (TriMax) に対する一連の訴訟において、再度新たな敗北に苦しんだ。今回、地方裁判所は、ウィックファイヤの根拠のない申立てを永久に棄却するものとした。

2021年、上訴裁判所は、ウィックファイヤは、トライマックスに対する数百万ドルの請求を裏付ける証拠を欠くという判決を下した。この大敗後、ウィックファイヤは再訴を行ったものの敗訴。

控訴院での敗訴後、ウィックファイヤは、トライマックスがウィックファイヤに40万ドル以上 (約4900万円) を支払うよう連邦地裁に提訴した。これをきっかけに、ウィックファイヤに対する以下のような調査・命令が行われた。

  • 2022年2月、連邦判事スーザン・ハイタワー (Susan Hightower) は、ウィックファイヤの申立てにはメリットがないと判断した。判事はこの判断を下すにあたり、ウィックファイヤの「訴訟戦術」による「過剰なコストと遅延」を認識。
  • その後、米国連邦地方裁判所のロバート・ピットマン (Robert Pitman) 判事は、連邦判事の調査結果に同意する命令を出し、ウィックファイヤの申立てを完全に否定。
  • 2022年3月15日、テキサス州西部地区は最終判決を下し、ウィックファイヤはトライマックスとその主要株主に対するすべての申立てについて「TAKE NOTHING (何も得ない)」ものとした。
  • 同地裁は、この「TAKE NOTHING (何も得ない)」判決において、ウィックファイヤの申立てを「予断なく却下」するものと宣言し、今後ウィックファイヤがトライマックスに対する根拠のない申立てを続けることは不可能となった。

本命令および調査結果は、第5巡回区控訴裁判所(事件番号17-3043040)およびテキサス州西部地区連邦地方裁判所(事件番号1:14-CV-0034-RP)の公開意見書に記載されている。

この訴訟は、トライマックスやウィックファイヤなどの企業が広告枠の獲得を競うオンラインオークションプラットフォームであるグーグル・アドワーズ・オークション (Google AdWords Auctions) を中心に展開されたものである。ウィックファイヤがトライマックスに対して行った一連の申立てはいずれも棄却された。ウィックファイヤは、トライマックスが意図的にウィックファイヤの契約や将来生ずべき事業を妨害し、民事上の共同謀議を行ったと主張した。控訴裁判所は、「ウィックファイヤはそのような証拠を提示していない」と判断し、これらの申立てはそれぞれ敗訴であるとしている。

控訴院は、ウィックファイヤに230万ドル (約2億8000万円) を付与するものとした先の連邦地裁判決を、裏付ける証拠がないため誤りと判断し、連邦地裁はさらに最近「TAKE NOTHING (何も得ない)」という判決を下した。この「TAKE NOTHING (何も得ない)」という判決により、ウィックファイヤは何も得ず、逆に弁護士費用と経費を自己負担するよう命じられた。

同訴訟において、陪審員は、ウィックファイヤ (Wickfire LLC) とその共同所有者であるチェット・ホール (Chet Hall) およびジョン・ブラウン (Jon Brown) がトライマックス・メディア (TriMax Media) の事業を故意に妨害したと先に認定している。トライマックスは、ウィックファイヤが次のような方法により、トライマックスの契約を意図的に妨害したと主張した。(1) 独占契約と引き換えに、加盟店の担当者にリベートを支払うこと。(2) トライマックスの広告文案を盗用し、トライマックスの他の識別情報を含んだ、不正な広告を掲載することにより、トライマックスになりすますこと。(3) トライマックスの広告を繰り返しクリックして、トライマックスのコストを人為的に増加させること (「クリック詐欺」と呼ばれる)。(4) 自動化されたソフトウェアプログラムを使用して、グーグル (Google) のオークションシステムを操作すること (「入札妨害」と呼ばれる)。

トライマックスは、ウィックファイヤが200以上のグーグルアカウントの停止処分を受けたこと、加盟店規約に違反したこと、偽のユーザーエージェントやプロキシを使用してその身元を隠したことについて、陪審に証拠を提示した。陪審はまた、グーグルがウィックファイヤを「有名な詐欺師」と呼び、ウィックファイヤが「GoogleClickFraud.com」というドメイン名を登録しているという証拠も確認した。

トライマックスはまた、ウィックファイヤが証拠を破棄したことに関する証拠も提示した。訴訟中、ウィックファイヤは、最高技術責任者であるジョン・ブラウンのノートパソコンからすべてのデータを消去し、その情報をトライマックスや連邦地裁に開示しなかった。トライマックスがこの破棄について明らかにしたところ、ウィックファイヤは、住居侵入でこのノートパソコンが盗まれたため、必要な措置であったと主張した。しかし、ウィックファイヤがコピーの作成を行わなかった後にトライマックスが独自で入手した警察の報告書には、盗まれたとされるノートパソコンに関する記載はなく、ウィックファイヤの主張と矛盾していた。

陪審は、トライマックスに対するウィックファイヤの意図的な妨害行為 (陪審はその存在を認めた) に関する広範囲にわたる証拠を聴取したが、最も強力な証拠の一部は除外された。たとえば、陪審が以下のものを見ることについては認められなかった。

  • 住居侵入盗に関する警察の報告書。
  • ウィックファイヤが「BitchesOfFacebook.com」および「PokeBitches.com」の所有者であることを示す登録文書。
  • リベートの受け取りを拒否した後、ウィックファイヤを「犯罪者」と呼んだ加盟店の担当者からのメール。
  • トライマックスになりすましているウィックファイヤの広告のスクリーンショット。
  • トライマックスがなりすまし広告の出所であると誤って信じて、トライマックスとの契約を打ち切った加盟店からのメール。
  • ウィックファイヤが商標規約に違反し、トライマックスの広告を盗用していると訴える加盟店からのメール。
  • 世界的に有名なコンピューターの専門家により、ウィックファイヤがトライマックスに対して大規模なクリック詐欺を行っていることを疑いの余地なく証明している、長文の技術報告書。
  • トライマックスが経験した入札妨害を示す、リアルタイムの動画。
  • 入札妨害により妨害された、何百件ものトライマックスの加盟店契約の概要。
  • ウィックファイヤの入札方策について訴える、ウィックファイヤの他の競合他社からのメール。

陪審員は、ウィックファイヤ、チェット・ホール、およびジョン・ブラウンに対して、トライマックスの事業を意図的に妨害したことを認めたにもかかわらず、ウィックファイヤに対する損害賠償は認められなかった。これは、地裁が指摘するように、「陪審員は、グーグルがウィックファイヤのアドワーズ (AdWords) 入札を調査し、それが許容されると判断したという証拠を聞いた」後に陪審員が下した判断であった。

しかし、地裁の最終判決は、そもそもウィックファイヤ、チェット・ホール、ジョン・ブラウンが意図的な妨害を行ったという陪審員の認定を覆すものではない。したがって、ウィックファイヤ、チェット・ホール、ジョン・ブラウンに対する妨害行為の認定は有効であり、最終的なものとなる。

「TAKE NOTHING (何も得ない)」という判決を下し、ウィックファイヤの根拠のない申立てを永久棄却とする前に、判事はウィックファイヤの弁護士ケイティー・ホール (Katy Hall) (旧名ケイティー・アトラス (Katy Atlas)) の資格を剥奪する申立てについて検討を行った。トライマックスは、ケイティー・ホールが、トライマックスの機密文書を所有しつつ、チェット・ホール (ウィックファイヤのCEO兼共同創設者、および自身が本訴訟の当事者) と個人的かつ親密な関係を持ち始めて前夫と離婚し、チェット・ホールとの間に子供を儲け、チェット・ホールが前妻と離婚した後に結婚したと申し立てている。また、トライマックスは、ケイティー・ホールが書類を所持したままウィックファイヤの社内役職を不当に引き受けたと主張している。ケイティー・ホールは現在、ウィックファイヤのBuyersGuide.orgの最高執行責任者 (COO) を務めている。しかし、連邦地裁判事は、トライマックスは「資格剥奪が正当であることを証明する重い責務を果たすことができない」と判断し、ケイティー・ホールの資格剥奪の申立てを却下した。

トライマックスのCEOであるローラ・ウッドラフ (Laura Woodruff) は、次のように述べている。「2021年に第5巡回控訴裁がトライマックスを免責とした後、ウィックファイヤが地裁で根拠のない主張を続けたことに驚きました。しかし、連邦地裁の最近の命令には満足しています。連邦地裁は、以前の控訴裁判所と同様に、根拠のないウィックファイヤの主張を繰り返し却下しています。しかし、グーグルとネットワークス (Networks) が、ウィックファイヤがトライマックスの事業を意図的に妨害することを許したことは、依然として残念だと思っています。しかしながら、今回の最終判決でも覆らず、変更もされなかった、ウィックファイヤがトライマックスの事業を妨害したという陪審員の認定に基づき、競合他社のなりすまし、キックバック、入札妨害、クリック詐欺などの手法が、オンライン広告業界で今後許容されなくなることを期待しています」。

トライマックス・メディアについて:

トライマックス・メディア (TriMax Media) は、2003年に設立されたデジタルマーケティング代理店で、成果報酬型検索エンジンマーケティングを専門としている。トライマックスは、グーグル広告主調査委員会の最初のメンバーであり、グーグル広告を利用してクライアントのために100万人以上の見込み客を獲得した最初の企業の1つである。同社は、非常に効果的な検索マーケティングキャンペーンを作成し、クライアントとの良好で長期的な関係を構築することに重点を置いている。

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